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2011/09/24

作業の魅力と可能性を伝える  Convey the charm and potential occupation

今日と明日は広島で作業科学セミナー。
事例報告でエントリーできなかったので、お留守番。
去年、沖縄で開催された時に初めて会った方に質問を受けた。

「私が思う作業療法のことを、
同僚の作業療法士に、どうやって伝えたらいいでしょう?
ギャップについて説明しても上手く伝わらなくて」

どうして伝えたいのか、誰に伝えたいのか、
どういう状態になれば伝わったと考えるのかを、まず聞いてみた。
急性期で整形疾患の方が多い病棟という。




伝えることの目標が、説明であれば言い続けるだけでイイと思う。
行動を起こしてもらうことが目標であれば、工夫した方がイイと思う。
論理的、客観的、感情的にエピソードを提供する、とか。

でも、前提としてもっと大切なことがあるかなと思う。
説得術やコミュニケーションの技術、理論より、大切なこと。
自分の主張のために、相手の主張を否定しないこと。

こいつ、なんかイヤだなと思われたら、何をどのように話してもダメ。
イヤな人の話は論理的でも感情的でも、入り口で受け入れない。
そうか、そうかと聞きながら、ひっくり返す言葉ばかり考えている。

自分が正しいのではなく、自分と違う。それを自覚することが大切。
機能訓練に熱く取り組み過ぎている(ようにみえる)作業療法士にも、
そのことで感動した体験や、積み重ねって出来上がった自信がある。

それをぶち壊す権利も義務も、あなたにもボクにもないよね。
世の中を良くするためという大義名分は、始めに日本に導入した人か、
世の中にないものを創り出した人だけが使っていいと思う。




ボクらだって、セミナーに参加している今の胸の高まりを、
否定されたくないよね。それがどんなに論理的であっても納得しない。
だから、人は人として互いに干渉しない・・・その態度も違うね。

相手が何を変えるべきか、自分が何を妥協するべきか・・・違う。
自分が正しいと思っていることが、どんなに素晴らしいか主張するだけ。
それに共感する人だけが集まるし、集まらなくてもいい。

ぐぅの音も出ないほどに相手を論破しても、行動は変えきれない。
むしろ、行動をしないでおこうと心に決めさせてしまう。
相手はあなたを論破することが、最優先課題になってしまう。

作業をすることで、その人らしさが形成される。
相手にも、あなたにも、過去の印象的な経験を意識した自分がいる。
それは言葉で変えさせるものではなく、作業を通して変化するもの。

あなたがなぜ変革を起こしたいか、どういう状態が変革できた時か。
相手は仕事の中に何を求めているか、どういう状態の時に満足か。
まずそれをあなたが知ることが、始めにやるべきことだと思う。




それから、どんなことを、どんな人に、
どのように貢献できるかを考えたらいいと思う。
その貢献は自分が大切だと思うことに、リンクさせたらいいと思うよ。

歩きたいと訴える患者さんに、歩けるように訓練を行う担当者がいて、
あなたはどうして歩きたいのか引き出して、情報を提供すればいい。
そういう経験が積み重なっていけば、歩行の目的を聞くようになるかも。

たとえ、あなたの考え方はステキですね、と相手が言ってくれなくても、
あなたが期待するような変化が起こったのなら、それでいいじゃない。
それがいいんじゃない。あなたも、そうやって変化してきたハズよ。

えらそーなことを言ってるけど、ボクだって同じように考え込んでいる。
でも、この変革が正しいかとか、どうすればいいんだろと考える機会が、
ボクにとって大切な過去と未来を結びつけ、自分と社会の連携を促進する。

考えることが苦痛なら、無関心になるか、徹底的に叩き潰せばいい。
どちらも、あなたが期待した「あなたらしさ」ではないでしょ。
考え込み、思い悩めばいいんじゃない。それ、あなたらしさへの一歩ですよ。




もっつさん、こんな感じだったけどイイですかね。

2011/09/19

ADOCのマニュアル動画 Video documentation of the ADOC

ADOCのHPに公開されている「評価手順」を編集しました。


ADOCのログイン(バージョン1.1)



ADOCのPDF印刷(バージョン1.1)



ADOCの作業追加


他の場面もどんどんアップロードします。
リクエスト、募集中。

玉屋そば  Tamaya Soba

沖縄そばについて書くのは1年半ぶり。

2ヶ月くらい前から高速道路の北中城PAで、
玉屋の沖縄すばを食べることができるようになった。
うれしい。

南城市大里はちょっと遠いなぁと前から思っていた。
勉強会や会議で沖縄市、北中城によく行くので、
戦いの前に腹ごしらえができるのはうれしい。
お腹いっぱいになって帰ろうかなと思っちゃうけど。

流行の亀濱製麺の麺は、細めで少し固め。
あっさり汁のそばに出会うと、さらに魅力が引き立つ。

玉屋は汁がうまい。
豚骨の旨味が深い。
のに、かつお節のさらりとした感がある。
前に出てくるのは、豚骨よりもかつお節の香り。
器の中に潜む麺と具材をすべて眺めることができる透明感。

ハートは熱く太く、でもあっさり涼しい顔で仕事をしたいなぁ

チェーン店を出して味の保証ができなくなってしまい、
「おい、目を覚ましてくれ!」って言いたい店はたくさんあるけど、
この店は大丈夫みたい。でも、やっぱり勧めるなら本店かな。




三枚肉すば 550円
すばの引き締まった表情が撮れた。

2011/09/10

想い人 Memories person

だれかが、なん百万もの星のどれかに咲いている、
たった一輪の花がすきだったら、
その人は、そのたくさんの星をながめるだけで、
しあわせになれるんだ。 


(星の王子さま)


この仕事をしていると、つい忘れてしまう。
すべての病む人、悩む人に共通する1つの正解が、
あるんじゃないかと思い込んで、必死でしがみつく。


この仕事をしていると、ふと当たりまえのことに気がつく。
すべての人には、その人が大切に思う人がいるって、
その人を大切に思う人もいるって、教えてもらう。








寝たきりの人の寝顔に、亡くなった祖母。
泣きじゃくる子の顔に、今朝笑った子供。

Family all humans

縁があって誘われ、2011年3月4日に日本赤十字社本社資料館で
赤十字設立の歴史を眺めていた。たっぷり1時間くらい。
ちょうど1週間前の昼過ぎ。




アンリ・デュナンは北イタリアでソルフェリーノの戦いに遭遇した。
この戦いは両軍合わせて4万人近くの死傷者が出る激戦だった。


デュナンは戦場に放置された死傷者の姿をみて、
その救援団体に入って救援活動に参加した。
なぜ分け隔てなく救済するのかと尋ねられ、
「人類は、みな兄弟」と彼は答えた。







最後の最後に言うよりも、始めの始めに言っておこうかな。


「人類は、みな兄弟」


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2011/09/06

君から君へ、僕から僕へ From you to you, from me to me


担任をしていた40名弱の学生にクロスマトリクス・インパクトと、
COPMを聴取して、それらを並べながら面接をしていた。

学校に通うこと、実習に行くこと、バイトをすること、食べること、
家族と暮らすこと、試験勉強をすること、友達と遊ぶこと、寝ること、
それらがどうして大切なのか、何をもって達成したと感じるのか、
妥協できることは、譲れないことは、その理由は何だろね、と。


(之を如何と曰わざる者は、吾之を如何ともする末きのみ)

埋もれていた大切なことを発掘して言葉に表現できたら、
あきらめたくなる時に一歩を踏み出すための力になれる。
倒れたいように見える時には、取り出した言葉を手渡すだけ。
がんばりたい人も、がんばりたくない人も、自分で決めたらいい。

失意の人を勇気づける言葉は、その人の中にこそあると思う。
熱意の人をさらに押し進める言葉も、迷いを自分で取り除く言葉も。

君がしまっておいた言葉のまま君へ。






昨日、一昨日はADOCプロジェクト会議のために横須賀で過ごした。
いくつかのプロジェクト会議が同時進行で行われ、
研究の話はあまりついていけなかったけ。


強く、賢く、上手く、高くなりたい、したいっていうより、
良くなりたい、良くしたいっていうポリシーの共感。
今はっきりわかる気がする。




(酒屋で散らばった記憶の断片は来年の夏か秋に拾い集めるよ)


これから訪れるはずの精神的熱帯夜と心理的氷点下の夜に、
今夜気づいたことを僕に教えてあげよう。
丁寧に、必要以上に優しく。深い酒に頼らずに。