今日と明日は広島で作業科学セミナー。
事例報告でエントリーできなかったので、お留守番。
去年、沖縄で開催された時に初めて会った方に質問を受けた。
「私が思う作業療法のことを、
同僚の作業療法士に、どうやって伝えたらいいでしょう?
ギャップについて説明しても上手く伝わらなくて」
どうして伝えたいのか、誰に伝えたいのか、
どういう状態になれば伝わったと考えるのかを、まず聞いてみた。
急性期で整形疾患の方が多い病棟という。
伝えることの目標が、説明であれば言い続けるだけでイイと思う。
行動を起こしてもらうことが目標であれば、工夫した方がイイと思う。
論理的、客観的、感情的にエピソードを提供する、とか。
でも、前提としてもっと大切なことがあるかなと思う。
説得術やコミュニケーションの技術、理論より、大切なこと。
自分の主張のために、相手の主張を否定しないこと。
こいつ、なんかイヤだなと思われたら、何をどのように話してもダメ。
イヤな人の話は論理的でも感情的でも、入り口で受け入れない。
そうか、そうかと聞きながら、ひっくり返す言葉ばかり考えている。
自分が正しいのではなく、自分と違う。それを自覚することが大切。
機能訓練に熱く取り組み過ぎている(ようにみえる)作業療法士にも、
そのことで感動した体験や、積み重ねって出来上がった自信がある。
それをぶち壊す権利も義務も、あなたにもボクにもないよね。
世の中を良くするためという大義名分は、始めに日本に導入した人か、
世の中にないものを創り出した人だけが使っていいと思う。
ボクらだって、セミナーに参加している今の胸の高まりを、
否定されたくないよね。それがどんなに論理的であっても納得しない。
だから、人は人として互いに干渉しない・・・その態度も違うね。
相手が何を変えるべきか、自分が何を妥協するべきか・・・違う。
自分が正しいと思っていることが、どんなに素晴らしいか主張するだけ。
それに共感する人だけが集まるし、集まらなくてもいい。
ぐぅの音も出ないほどに相手を論破しても、行動は変えきれない。
むしろ、行動をしないでおこうと心に決めさせてしまう。
相手はあなたを論破することが、最優先課題になってしまう。
作業をすることで、その人らしさが形成される。
相手にも、あなたにも、過去の印象的な経験を意識した自分がいる。
それは言葉で変えさせるものではなく、作業を通して変化するもの。
あなたがなぜ変革を起こしたいか、どういう状態が変革できた時か。
相手は仕事の中に何を求めているか、どういう状態の時に満足か。
まずそれをあなたが知ることが、始めにやるべきことだと思う。
それから、どんなことを、どんな人に、
どのように貢献できるかを考えたらいいと思う。
その貢献は自分が大切だと思うことに、リンクさせたらいいと思うよ。
歩きたいと訴える患者さんに、歩けるように訓練を行う担当者がいて、
あなたはどうして歩きたいのか引き出して、情報を提供すればいい。
そういう経験が積み重なっていけば、歩行の目的を聞くようになるかも。
たとえ、あなたの考え方はステキですね、と相手が言ってくれなくても、
あなたが期待するような変化が起こったのなら、それでいいじゃない。
それがいいんじゃない。あなたも、そうやって変化してきたハズよ。
えらそーなことを言ってるけど、ボクだって同じように考え込んでいる。
でも、この変革が正しいかとか、どうすればいいんだろと考える機会が、
ボクにとって大切な過去と未来を結びつけ、自分と社会の連携を促進する。
考えることが苦痛なら、無関心になるか、徹底的に叩き潰せばいい。
どちらも、あなたが期待した「あなたらしさ」ではないでしょ。
考え込み、思い悩めばいいんじゃない。それ、あなたらしさへの一歩ですよ。
もっつさん、こんな感じだったけどイイですかね。
Uezuさん
返信削除もっつです。(笑)名前がチャーリーから戻せませんが(((^^;)もっつです。
最高です(^-^)素敵過ぎます♪
去年質問を、うけたこの整形の作業療法士は
私のかわいい後輩かな(笑)
ありがとうございます(^-^)
そうですよ、後輩さんです。
返信削除すごく一生懸命に話を聞いてくれる方でした。
言葉にしながら考えが整理できました。感謝。