何を読んだらいいですかと実習前の学生に問われたら、
江國香織、中島らも、重松清、村上春樹の本と答える。
まじめに教えていたんだけど、誰も本気にしなかったね。
いくつもの葛藤を経た上で退学を選択しようとする学生、
職場を辞めることを選択しようとする作業療法士に、
伝えようとしてきたことがある。
まず、山田ズーニーの「たった3円の意志」を読んでもらう。
生きることが苦しいほど悩むなら、次のステージに行けばいい。
生きることへの希望よりも執着するべきことは、ないでしょ。
置いてゆくことで失うことは、取り戻せないことも、
時間が経てば違う形で取り戻せることもあるけど、
その時になればそんなに大切なものじゃないかもしれない。
君がこわいのは、向き合わなかった自分と向き合うこと。
それなら、向き合うこともどこかに置いていけばいい。
そうしてしまっても、命が危険になることはない。
君がこわいのは、大切な人々から失望されること。でも、
彼らは君が苦しみを置いてけぼりにしても、君を見捨てない。
君が彼らの立場なら同じ選択をするはず。
違う道を選択する時に、大事なことがひとつだけ。
苦しいから辞めるのではなくて、
希望があるから次に進むと思い込むこと。
いつになるかわからないけど、後になってから君は、
逃げた自分というレッテルを一生懸命に貼ろうとする。
そいつは、頑固で偏屈なやつだから、
現れないように準備をしてたらイイ。まじめに話し合う必要なし。
ふさわしい時期が訪れたら、
苦しいことに面会する許可を、自分で出してあげたらいい。
その時になって初めて、
いまの経験がその時の君に何かの力を与えるかも。
それまでは向き合う必要はあんまりない。
ふさわしい時期は必ず、向こうから自分で歩いてくる。
もし、あきらめきれないことがあるなら、
立ち止まって今の場所でどうにかしたらイイ。
それもいい。自分で決めたなら、それがいい。
泣かないで恋人よ.THE BLUE HEARTS
あきらめきれぬことがあるなら
あきらめきれぬと
あきらめる
あきらめきれぬことがあるなら
それはきっといいことだ
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