回復期リハ病棟で評価実習生を担当した時に、
初日で決まりごとを伝えた。
「ROM、運動麻痺、ADL介助量などの機能評価は、
なぜ集めるのかを説明できるまでは実施してはいけない」
「どこで、誰と、どんな生活を送るために、
機能評価を行うのか自分と相手が納得するまでは、
指一つ触れてはいけない」
目的がはっきりわかっていれば、
必要のない評価とやらなければいけない評価が
必然的にわかるようになるはずだと思う。
退院後に夫に入浴の時に背中洗いを手伝ってもらい、
料理は自分でやりたいと思っているクライエントは、
入浴動作の評価、背中へのリーチは必要がないことだと話した。
朝の限られた時間に台所で立って簡単な料理ができるための、
立位訓練と食器が入った具材を持って運ぶ訓練は
必要なことだとわかった。
何をするのか、ではなくて、
何故するのかを考える。
その答えはセラピストの知識と技術の中ではなく、
クライエントの希望の中にこそあるものだと思う。
したがって、
まず初めにすることは、できないADLを調べることではなく、
ましてや、関節可動域、表在感覚、運動麻痺の程度ではなく、
再びやりたい、上手くやりたい、やる必要のあること(作業)を
クライエントに聴くこと。
このプロセスは、
作業療法士が何をする人なのかという
メッセージを与えると思う。
ADOC(作業選択意思決定支援ソフト)は、
そのために誕生した。
今ウチに来ている学生さんに、kibiさんが同じような方法で指導をしています。最初は困惑していましたが、OTとは何をする人なのか?を少しずつ感じてきているようです。
返信削除今、先日お話した研修の準備をしています。近々また相談させてください。いつも有難うございます。
そうですかー評価実習では10日目くらいにボクがCOPMを聴取する場面に立ち会ってもらいました。長期実習であれば違う患者さんの評価場面に立ち会ってもらいました。インタビューって技術と知識が必要なので、失敗体験にならないように気を遣っていました。侍OTさんの職場ならしっかりフォローしていると思います。ADOCを学生が臨床で使ってみて、どう感じるのか聴きたいですね〜
返信削除こちらこそ、お世話になってます。いつでも連絡をください。