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2011/04/09

作業を選択しない意味と目的  Occupation does not select a meaning and purpose

先日、高齢者マンションで独居生活する方にADOCを使って面接をした。

彼女は繰り返し訴えていた。
「歩ければいい。とにかく、歩ければそれですべて解決する」
「他のやりたいことは今はあきらめる。とにかく歩けるようになりたい」

掃除についてどうだろうかと思い、
イラストを一緒に確認しながら尋ねてみた。
娘がやっているから心配はないと答えた。
その経過があって「掃除をする」という作業は、作業療法の目標から外した。

でも、その後の担当者会議の場では訪問介護を利用して
自宅内の掃除を手伝って欲しいと話していたそうだ。
明日、会えるので確認しようと思っているが、なぜだろうかと考えていた。

「とにかく、歩けるようになりたい」
何度も繰り返す彼女に理由を尋ねると、娘に心配をかけたくないからと答えた。
作業療法の目標で掃除を選択しない理由は、娘がやってくれるからだった。

彼女が訪問介護で掃除を依頼する理由は、娘のためではないかと思う。
自立して安全に掃除ができたとしても、
後から娘さんが再び掃除をしなくても済むほど完全にきれいにすることは、
難しいと判断したのかもしれない。




介助を必要としている日常生活動作や生活関連動作を観察すると、
できるようにしてあげようと思いがちになる。
介助を要求すると、そのことにとても困っているんだと思い込んでしまう。

意味と目的のある何かすること(作業)をやろうと思うことだけではなく、
選択しないことにも物語がある。作業を始めない理由がある。
それは言葉や行動を何気なく観察していても、気がつくことはないだろう。

作業を選択するか、選択しないか、
そのことよりも理由が大切だと改めて気がつくことができた。
ADOCで注意深く彼女の話を引き出していなかったら、
疑問を見落としたまま歩み続けていたかもしれない。

明日、彼女の話をよく聴こう。

情報の価値は変わる  The value of information changes


Q.焼き魚のコゲを食べたら、癌になる?

A.真っ黒に焼けた魚を2万尾食べると、
発がん性が向上する可能性があるらしい。

100尾食べると、1尾食べた時の100倍。
そして、2万尾食べた時の200分の1。
1尾も食べなかった時と比べると、
おそらく、数倍〜数万倍そして数分の1〜数万倍の1。
さらに2万尾食べた時に、
何倍の確率で発症率が上がるのかは不明瞭。
おそらく、数%あるいは1%以下。

焼き魚のコゲを食べる食べると危険か、という質問の場合、
数口のことを想定していると思われるので、さらに桁が変わる。




リスクがあると言えば、あるかもしれない。
でも、あるか無いかではなくて、確率で考えるべき。

情報は、量よりも質が大切かなと思う。
情報量で価値は変わらないけど、
情報の質で価値は変わる場合もあるはずだと思う。



離れた人たちが騒ぎ過ぎると思う。たぶん、ボクも含めて。
冷静になることも、復旧と復興の支援だと思う。

もう大丈夫だと思った時に、しっかり前に進もうと思った時に、
作業参加を遮る壁ではなくて、支える壁になる準備を今からしたい。

THE SERENITY PRAYER


神よ、


変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。


変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。








そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。



ラインホルト・ニーバー(1943)

2011/04/08

A Creed For Those Who Have Suffered

苦難にある者たちの告白


大事をなそうとして
力を与えてほしいと神に求めたのに
慎み深く従順であるようにと
弱さを授かった

より偉大なことができるように
健康を求めたのに
よりよきことができるようにと
病弱を与えられた

幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと
貧困を授かった

世の人々の賞賛を得ようとして
権力を求めたのに
神の前にひざまづくようにと
弱さを授かった

人生を享楽しようと
あらゆるものを求めたのに
あらゆることを喜べるようにと
生命を授かった







求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられた
神の意にそわぬ者であるにもかかわらず
心の中の言い表せない祈りはすべてかなえられた

私はあらゆる人の中でもっとも豊かに祝福されたのだ





NYリハビリテーション研究所の壁に書かれた詩
作者不明