ネット環境は整っていて,ブログを書いている人は少なかった.
作業療法の世界は手技を中心としたアプローチが圧巻していた.
今でいうOBP,作業に焦点を当てた実践はマイノリティだった.
学会で発表してもオタクとして見られていた気がする.
悔しくなかったけど,満足していなかった.
弱い立場の少数派はネットで叫んでいて,反骨精神は理解できた.
ただ,あまりにも偏った視点だと,読んでいて気恥ずかしかった.
作業は素晴らしい,作業療法は最高だ,と言われても,
効果を証明できない手技アプローチと変わらないじゃないか.
「認めて欲しい」が興奮すると美しくない.
不安が伝播して集団化すると暴力性は正当化されて,みにくい.
技術と技術の対立,技術と理論の対立,理論と理論の対立.
耐えきれず,しかたなくブログを書くことにした.
手段と目的を混同しない.曖昧なことから逃げない.ポジティブ思考になる.
誰かを攻撃するたびに自分が傷つくなんてバカだろ,
自分には前向きな視点と行動力があるってことを思い出そうぜ,
と伝えたかった.
記事を書いているうちに気づいた.
誰かのために書いているつもりでも,自分のために表現していた.
自分のために書いているようで,誰かのために言葉を探していた.
書くこと,読まれることを通して,
誰かと自分を応援したかったのかもしれない.
自分もそうやって支えられた.
そうか,そのために書いてたのか.
対立を根絶することが目的ではなく,
自分と誰かの大切なことを守りたかった.
作業療法士という仕事は不確かなことも多いけど,
より確実な選択肢を多くの人と創り上げたいよ.
作業療法士のためではなく,作業療法が必要な人のために.
京極真さんが沖縄で講演してくれる.
探し続けていたものが,きっと見つかる.
みんなで作業療法の話をしよう.



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