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2017/01/15

未来の記憶

くどき上手、飛露喜、伯楽星、日高見、
墨迺江、ギロチンビール、タンカレー10、
ブラック・パッション、くどき上手。

息子が誕生する前の日にブログを始めた。
今年で10年になる。
読まれることがイヤというよりこわくて、
広がらない工夫をしていた。
作業療法という単語を使わず、
ブログ名や記事タイトルを頻繁に変えたり、
リンクを誰とも共有しなかった。
誰かとつながりたかったのに、
つながりたい人が誰なのか、わからなかった。

ひとりじゃないよ、
君はひとりじゃない、ボクはここにいる。
と伝えたい誰かがいることは感じていた。
言葉では伝えられないことを、
言葉にしなければいけないと思い込んできた。
心が泣いたり、笑ったりする仕事の経験を、
共有したい人に会える気がしていた。



昨日、2017114日は仙台で、
齋藤佑樹さんと共に講演をした。
5月20日、21日に開催される、
4回日本臨床作業療法学術大会の企画だった。
参加者を集めるためというよりは、
東北のつながりを強くするためだった。

壇上に立つ者がどう映るのかは知らない。
ボクには参加者81名のことが見えていた。
ひとりひとりの瞳を覗き込み、
どんな言葉に反応するのか確認していた。
臨床の情熱が静かに強く伝わってきた。

もがき苦しみ、挫折感に打ちのめされ、
うらみ、くやみ、泣いて、
それでも自分の可能性に期待し、
仲間を誇り、理想を追いかけている。

ひとりじゃないんだよ。
君がつながりたい人は、
君とつながりたい人は、
いまここにいる。
隣の席に、前の席に、後ろの席に、
同じ理想を求める仲間がいる。
ボクもいる。
良いか、正しいかはわからないけれど、
君の信じたことは、ボクも好きなんだ。
これから力を合わせて確かなものにしよう。
大切なことのために小さい行動を起こそう。
新しい当たり前を共に創ろう。
いつかこの日がくるのは気がついていた。


伝わったかな。


生まれて初めて見た深い夜の雪は美しくて、
魂がぶるぶるとふるえた。
はらはらと静かに舞い降りる雪を眺めて、
何かを与えてもらっているように感じていた。
この日の雪と出逢った人たちを、
きっとボクは生きている限り忘れない。

酔って落とした記憶は5月に拾い集めるよ。

2017/01/13

第15回沖縄県作業療法学会の誓い

20年前に沖縄で作業療法士の専門学校が創立され、はじめの頃の卒業生たちが今の沖縄の病院、施設の管理職になっている。彼らは教員から未来を創ることを期待されていたが、先輩も上司もいない状況だった。臨床の苦悩や葛藤を抱きながら、作業療法士会という組織の発展に力を注いできた。教員と卒業生たちが築き上げた土台があったので、私たちは先輩たちよりも自由に広く学びに専念することができた。二つ目の専門学校を作業療法士が創立したことで、沖縄の作業療法士は倍増して学びを分かち合える仲間が増えた。先輩たちが10年かけたことを私たちは5年で、後輩たちは2年で、できるようになれば費やしてきた情熱も報われる。考える時間が増えれば、新しい発見や近道探しのために情熱を注げる。作業療法の世界をより楽しく、より広く、より深く。次の世代が、さらに次の世代を育めるように、今の世代が新しい道をひらく。人と人のつながりを強く意識する沖縄の血に従い、すべての仲間とひとつながりにする。経験を積み重ねた今しかできないことで、絆が強くパワフルな40代、30代たちが今できなければ、今後も誰にもできないだろう。壁を壊し、道を作り、種を蒔くのは今しかない。若手を中心に大先輩から学生で成る40人で、最高のチームを作りました。沖縄にしかできないことを、今しかできないことを、みんなでひとつになって挑戦する。新しい当たり前を、共に創ろう。私たちの未来はあなたの手と意志の中に。

平成29624日・25

バトンタッチ
上江洲