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2013/04/08

介護保険と作業療法

やるべきことのために,
県OT会保険部理事を前年度で退任しました.
今後は違う形で県士会と社会に貢献します.




平成24年度介護報酬改定は4月1日から施行されたが,
厚生労働省では翌月の5月17日から改定検証・委員会における
調査の実施案が公表されている.

審議報告において検討が必要された事項では,
ケアマネジメントについての評価,検証の手法やケアプラン様式の見直しが,
大きな注目を浴びている.

この中に,作業療法士と関係が深い検討事項がある.

「生活期のリハビリテーションの充実を図るために,施設から在宅まで高齢者の
状態に応じたリハビリテーションを包括的に提供するとともに,リハビリ専門職と
介護職との連携を強化するなど,リハビリテーションの在り方について検討する.
さらに,リハビリテーションの効果についての評価手法について研究を進める」

調査研究としてあがったのは,
「生活期において実施されているリハビリテーションの実態調査」
その内容は以下の通り.

「生活期リハビリテーションの具体的内容,通所リハビリテーション,通所介護に
おける自立支援に係るサービス提供の実態,リハビリテーション・機能訓練の
アウトカムの評価方法について検証」


さらに,この調査の実施主体名と事業名は以下の通り.


公益社団法人 全国国民健康保険診療施設協議会
訪問リハ及び通所リハサービス利用者に関する生活期リハビリテーションの効果に
関する調査研究事業

公益社団法人 全国老人保健施設協会
生活期リハビリテーションによる効果判定のための評価表の作成とその試行に関する
調査研究事業

公益社団法人 日本理学療法士協会
病期・職種を問わずに使用できるリハビリテーション評価指標作成事業

株式会社 三菱総合研究所
生活期リハビリテーションの効果についての評価方法に関する調査研究事業


以上・・・日本作業療法士協会は?
理由や経過はわからないけど,この事業に関係して欲しかった.
生活行為マネジメント評価表はここで活躍できたと思う.

生活期においても機能訓練の効果は期待できる場合もあるが,
すべての利用者に対して,すべてのセラピストが,
永久的に機能訓練効果を示せ続けるとは考えにくい.

役割を感じれる活動への参加度や参加がもたらす満足感.
あるいは単純に,やりたいことの満足度を指標にした方が現状より現実的と思う.
それが本来の作業療法,あるいはリハビリテーションとも思う.




もうひとつ,厚生労働省が関係する調査で興味深い話題.
これは出典を失念して探しまくっているけど,
見当たらないのではっきり言えない.

介護保険サービスおよびリハビリテーションの効果を,
介護保険が始まって以来ずっと主に要介護度で判断していた.
それを見直そうという意見が上がっている.

根拠は,数百の施設(だったと思う)で調査した結果,
要介護が悪化した利用者が通う施設と,
逆に要介護度が改善した利用者が通う施設の比較.

リハスタッフ数,リハ提供時間の差は,
要介護度の変化に影響がなかった.らしい.
衝撃的だけど,違和感はない.

要介護度はFIMやBIと比べて,悪く言えば鈍感な評価.
良く言えば,生活全般の自立度を指標にした包括的な評価だから,
ひとつの動作の自立度や正確さは反映されない.

ところで,悪化したグループの特徴は,
始めから要介護度が重度であったということ.
改善したグループは軽度であった.(だったと思う)

リハおよびサービスの質の指標は要介護度にしない方が良いらしいぞ,
という意見が支持されているみたい.
介護保険が始まって12年で,やっと根本的で重要な問題が注目された.

また,このまま要介護度の自立度を指標にすると,
介護度の軽い高齢者を受け入れた方が徳だと考える施設が現れる可能性があり,
不利益を被る高齢者が現れる可能性がある,との見解もあるらしい.そうでしょうね.





長々となってしまったけど,いよいよ本題.
維持期,生活期のリハビリテーションの効果をどう測定するか.
何を持って効果があったと判断するか.この時,モノサシを選択した理由が大事.

ADLには反映されていませんが機能が改善しました,とか,
筋力を維持できた可能性がある,表情が明るくなった気がする,とか・・・
これだけでは厳しいよ.このままだといずれ,訓練加算を請求できなくなると思う.

ADLよりも機能向上がセラピストの使命と謳っていた全国のPT,OTが,
ADL加算が始まった日から全国一斉にADLへの介入が始まったように.
法が変わればすべてのセラピストの臨床が1日で大きく変化することもある.



臨床は法で変わるけど,法は臨床研究で変わると思う.
法が悪いんだと訴えてもほとんど何も変わらないので,
臨床のために,臨床の人が,臨床の研究を発信した方がいいと思う.


社会と自分が今より少しでも良くなるように,発信した方がいいと思う.

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