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2013/07/06

第47回日本作業療法学会in大阪

深夜2時半に侍OTさんめがねOTさんたちとラーメン屋へ寄って,
つけ麺に顔を突っ込んだまま爆睡したらしい.
覚えてないけど,いい夢を見たんだろうねぇ.


COPM,AMPS,OSA-Ⅱを使った事例報告を何年もしたけど,
学会ポスターの前に集まる人は多くなかった.
寂しいような,無力感が残る経験だったことを覚えている.

振り返れば,「おれはやったぜ」感があったかもしれない.
承認されて誇りを確認する,という意識が少しはあったと思う.
貢献というよりは自己主張がやや上回っていたかもしれない.

それでウケが悪かったかもしれない.でもそれだけじゃないとも思う.

2010年の仙台学会から始まったADOCプレゼンは,
埼玉,宮崎と続いて今回の大阪で4回目になるけど,
毎回のように多くの人がポスター前に並んでくださる.

ボクらはADOCが誕生する前から同じことを伝えていると思う.
「お喋りじゃなくて面接をして欲しいんですよ」とか,
「まずやってみなくちゃ,課題もわかんないよね」みたいな.

ADOCがこんなにも評価をされているのは,
「自分にもできそうだから,やってみようかな」と,
聴き手が感じるからなのかなと思うことがある.

ADOCに携わるようになって,プレゼンの目的と意味が変わったのは事実.

新しいことを教えよう,とか,成果を見てくれ,とかいうよりは,
「迷ったり,悩んでいるんですね.ボクらにできることが少しあるかもよ」
という伝え方に変わったのは,方法じゃなくて意味じゃないかと思う.

伝わることによって,受け手がどう変わるかが大事と思うようになった.
そのために,メッセージの受け手が何を求めているか知ろうと努め始めた.
ADOCプロジェクトが始まってから,プレゼンの勉強も真剣に始めた.

何を伝えるかが一番大切だけど,
まずはポスターの前に立ってもらわなくちゃ,伝えることもできない.
それで,こんなポスターになっちゃった↓




批判される可能性も覚悟の上で,記述したのは言葉だけ.


「歩行訓練だけしてください」,「・・作業療法士の仕事がしたい」
「本当はずっと園芸がしたかった」,「昔の母に戻ったみたいです」
「他の利用者にもこんな支援をしようよ」,「これが作業療法です」


このポスターの作り方はこちら→tomori kounosukeつぶやく

伝えることの目的が受け手の行動変容だと考えるようになってから,
自分よりもチームメイトのプレゼンの評価が気になるようになった.
なぜなら,彼女たち彼たちがボクらのプレゼンの目的を満たしていた.

変えたいと思っていた自分へと,自分で自分を変えた人たちだった.
誰ひとりとして,簡単に楽に変わることができた人はいなかった.
あきらめずに少しずつ進み続けた人たちだった.

そんな彼女たち彼たちのプレゼンを聴いて,
泣いている人や「自分も変わっていいんですね」,「変われそうです」
っていう言葉を届けているのを目の当たりにして,泣きそうだった.

自分のプレゼンの評価より,ずっと嬉しかった.

個人的に,そして周囲の人々にとっても,
意味と目的のある特別な何かすることに参加できていると感じていたから,
これは自分自身への作業療法だね.




ありがとうよ,愛している

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