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2019/09/16

作業療法の話をしよう

ブログを始めたのは12年前.twitterやFacebookはなかった.
ネット環境は整っていて,ブログを書いている人は少なかった.
作業療法の世界は手技を中心としたアプローチが圧巻していた.
今でいうOBP,作業に焦点を当てた実践はマイノリティだった.
学会で発表してもオタクとして見られていた気がする.
悔しくなかったけど,満足していなかった.

弱い立場の少数派はネットで叫んでいて,反骨精神は理解できた.
ただ,あまりにも偏った視点だと,読んでいて気恥ずかしかった.
作業は素晴らしい,作業療法は最高だ,と言われても,
効果を証明できない手技アプローチと変わらないじゃないか.
「認めて欲しい」が興奮すると美しくない.
不安が伝播して集団化すると暴力性は正当化されて,みにくい.

技術と技術の対立,技術と理論の対立,理論と理論の対立.
耐えきれず,しかたなくブログを書くことにした.
手段と目的を混同しない.曖昧なことから逃げない.ポジティブ思考になる.
誰かを攻撃するたびに自分が傷つくなんてバカだろ,
自分には前向きな視点と行動力があるってことを思い出そうぜ,
と伝えたかった.

記事を書いているうちに気づいた.
誰かのために書いているつもりでも,自分のために表現していた.
自分のために書いているようで,誰かのために言葉を探していた.
書くこと,読まれることを通して,
誰かと自分を応援したかったのかもしれない.
自分もそうやって支えられた.

そうか,そのために書いてたのか.
対立を根絶することが目的ではなく,
自分と誰かの大切なことを守りたかった.
作業療法士という仕事は不確かなことも多いけど,
より確実な選択肢を多くの人と創り上げたいよ.
作業療法士のためではなく,作業療法が必要な人のために.

京極真さんが沖縄で講演してくれる.
探し続けていたものが,きっと見つかる.
みんなで作業療法の話をしよう.











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