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2014/04/25

通所介護における集団体操と作業療法

さて,転倒予防体操を始めましょう.その前に,いつもの話です.
ボクは週に一度だけ体操の担当をしていますが,
これから伝えることは毎日の体操に関係することです.

まずはじめに伝えることは,
15分の体操だけでは生活は変わらない,ということです.


15分がんばったとしても,1日には残り23時間45分あります.
その時間に身体を使わなければ,体操の効果はありません.

体操は主体的に参加する活動とセットです.
午後にみなさんが参加している活動がその役割を担っています.

ね,職員さんたち,でしょ?・・・ほらね.
今からやる体操は,手工芸や園芸や絵画と関係してます.
つながりをイメージしながら体操してください.



毛糸に手を伸ばすための,鉢を持って運ぶための体操です.
通所だけではなく,自宅での生活にも関係します.
台所で料理をするための,洗濯物を運ぶための体操です.

趣味や家事が体操と同じような効果があるという考え方です.
必要性を感じた自分の意志が動かす,
手と頭と心が,自分の健康に貢献するのです・・・おそらく.

それだけではありません.
みなさんがADOCでやってみたいと話した,
趣味や家事ができるようになることも大事です.






私たちは転倒しないために,生きているわけではありません.
会いたい人やする必要のある役割ができることを,
大切だと思っています.ADOCの面接の時に,語っていましたよね.

リハビリテーションとは筋力の向上というイメージがあるようですが,
本来は,状態や状況に合わせて適応する,
自分らしく生きる,という意味です.
自分らしい生活,というのはみなさん自身が知っています.



体操だけではなく,やりたいこと,困っていることを,
より安全に,効率的に,なるべく1人でできる方法を一緒に考えましょう.
それも私たち職員全員の支援だと考えてください.

もちろん,活動だけで筋力を維持するのは難しいです.
活動と体操がセットになっていると考えてください.
活動のための体操だということを,いつも意識してください.



午後の活動や自宅での生活を,
イメージしながら体操を始めましょう.
・・・あ,その前にもうひとつ.

みなさんはそれぞれ年齢,性別,体重,骨折の経験,体力,筋力が,
バラバラです.まったく同じという人は,おそらくいません.
ですから,運動する回数や時間は他人とそろえる必要はありません.

ちょうどよい運動量は体調によっても変わることもあります.
自分に合わせた運動量を,自分で判断して決めてください.
ここで測定する血圧や脈も必ず自分で把握してください.



自分の健康に関係する運動,活動は,必要以上に職員へ任せず,
自分でコントロールしてください.
あなたの身体のことです.
あなたの人生と身体は,あなたのものです.



科学的に証明できていない内容もありますが,大きくは間違っていません.
私たちはみなさんが自分で健康をコントロールできるように,
みなさんが選択した活動ができるように支援したいのです
・・・ですよね,職員さん.

あ,体操の時間が過ぎましたね.
もう終わっていいですか?・・・どうやらダメらしいです 笑
健康と体操について考え方を見直すだけでは,十分ではないようです.



さて,体操を始めましょうか.あ,そういえばもう二つ.
「葉っぱビジネス」と「運動学習と意思決定」の話です.
・・・時間がない?・・・そうですか.じゃあ,次の機会にでも.



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